「上棟」、「木工事」
もう既に完成している「湘南LO-CO」vol.5 通称「ロクロクハウス」ですが、工事の過程(続き)を駆け足でお伝えしたいと思います。
「1階床」が出来上がり、いよいよ「上棟」です。
この日は他の現場の棟梁も集まり、大工総出で1,2階の柱・梁、屋根下地までを一気に組み立てます。
1階の柱を立て、梁を組んでいきます。
「湘南LO-CO」は外周と屋内の2本の大黒柱で構造が成り立つよう計算しています。
4隅と大黒柱は、15㎝角。 写真中央の梁断面も15㎝×30㎝の大きさです。 集成材は使用しません。
この木造の骨太な構造体を室内から眺めて味わえる、という事は「湘南LO-CO」の醍醐味の1つではないでしょうか。
先程の梁に直交して一回り小さいサイズの梁を3尺(91㎝)間隔で架け、更にその3尺の間を小さな梁で繋ぎます。 その上に床下地の「スギ無垢パネル」を施工します。
この「スギ無垢パネル」が1階天井も兼ねています。 こちらが「湘南LO-CO」の大きな特徴の1つです。
2階も同様に柱を立て梁を架けます。
「湘南LO-CO」の2階はスロープシーリングです。屋根の端部に「桁」、頂部に「棟木」、その中間に「母屋」といった構造材を架けます。その部材の間をを繋ぐように「登り梁」を直交させて3尺間隔で屋根の勾配なりに斜めに架けていきます。
更にその3尺の間を小さな梁で繋ぎ、その上に「スギ無垢パネル」を施工し、これが2階の天井となります。
今度は、2階の天井となった「スギ無垢パネル」の上に「垂木」という部材を1尺5寸(45.5㎝)間隔で施工します。
そして、垂木と垂木の間に断熱材を納めていきます。厚さ50ミリのスタイロフォームです。写真の断熱材が見えない部分は、軒やケラバです。
断熱材を施工し終わったら、その上に合板を張ります。
その際は、断熱材と合板間に空間ができるように施工します。屋根の中の、太陽光に熱せられた空気を外に逃す経路を確保する為です。断熱材よりも「垂木」の高さ(厚み)を大きくする事で確保しています。
「上棟」時では、屋根の頂部まで合板を隙間なく張り、その上に防水の為にアスファルトルーフィングを施工して終わります。
後日、屋根の仕上材ガルバリウム鋼板を施工する際に、棟換気の部材を施工し熱溜りの出口を確保します。
上棟が過ぎると、担当の「棟梁」一人の作業です。
外壁にサッシや断熱材を取付けます。
柱の室内側に胴縁を取付けて、石膏ボードを施工します。この際、柱は見えなくなりますが4隅の柱は、サイズが大きいので、一部残ります。完成写真で確認してみて下さい。これが良いアクセントとなっています。
屋外も「無塗装サイディング」が張られ、外壁塗装の下地ができました。
屋内も左官屋さんの珪藻土塗を待つばかりとなりました。